ろじかるしんきんぐ、後日談


ろじかるしんきんぐで考えたことを偏食王にやる気に満ちあふれている感じで伝えたら、ばっさりひとこと、

「君は考えすぎ」

と言われてしまったー_ー

偏食王が続けて言うに「そもそもコンサルは色んな考え方をする人がいて然るべきであってそこもバリューソースなんだからそこ均一にしてもダメじゃないかと僕は思う。共通してどうしても欲しいスキルといえば構造的思考とかだけど、僕が見る限り君の思考はとっても構造的だ。もーめちゃめちゃ構造的だぜ、特に君が将来について心配してるときとか、政治とか教育について怒ってるときとか」

わかった。つまり、やろうと思えばできるがスイッチの切り替えが自由自在じゃないところに問題があるんだなと理解。あるいは、考えるという作業を受動的に捉えているということかもしれない。で、最近ほうっておいてもすごい量でインプットが来るから考えすぎなんて現象になっている。

とか言うとまた考えすぎなんて言われるんだろうが取り急ぎ。

ろじかるしんきんぐ…


また諸事情でOperationのケースを孤軍奮闘する羽目になったんだが、どうしても授業で習ったこととケース内容がうまく結び付けられなくて何時間も足掻いてしまって情けない限り。経済や会計やDMDの宿題は1時間もかければ余裕で終わるのになんなんだこれは。本気でOperationとか向いてないのか自問自答していた矢先、ライアン君がやってきた。

ミーティングに1時間40分ほど遅刻した上にケースを読んできてなかった彼を怒鳴りつけようか迷ってやめたのは、ひとえに彼が目の前でケースを読む→重要ポイントを絞り出すちょっとディスカッションしてディテールを確認→ケースに活路を与えて解決に導くという一連の流れを2時間ちょっとで、しかも手慣れた感じでやってしまったからだ。私はひとり袋小路に迷い込んでいたというのに。

「どうしてそんなに頭がいいんだ君は。それとも私のCPUパワーが足らんからか?」

「いや君は脳みそのCPUパワー的に問題はないんだが、あるとすれば『考え方のクセ』かな。細部と一般論に注意を傾けすぎて抽象化することを意識してないだろ。それを意識するだけでだいぶ違うしぶっちゃけそれがコンサルだから」

一般論から抽象化された概念をロジックに則って引き出す。なるほどしっくり来るな。

言われてみればそういう考え方を私が今までしてきた経験といえば、教育とか文学とかサンホラの音楽とか、「それについて考えること」が楽しくて仕方ない分野に限られていた。仕事での頭の使い方はもっと違う感じだったし。数学は嫌いじゃないけど基本は記憶力と語学力だけで回ってるような、がちがちの文系脳だ。

このコンテクストでの抽象化とはなんぞや?哲学者や本物のコンサル業務従事者には怒られるかもしれないが、「複雑な事象を簡単な言葉(あるいはマトリックス)で説明して落とし込むこと」が卑近な説明ではないかと思う。コンサルの人々が、普段は数値化できないような事象を無理やり数値化しようとモデリングに頭を絞ったりする話もなんだか納得した。

日本では散々、『仮設思考』とか色々外資系就職では大学生もそういう本を多量に読んでたりしてするものだが、米ではそういうところはもっと表面的な訓練にとどめて(ケース面接の練習だけ、等)、大学時代やMBA時代は就活以外の好き勝手なことをやることが推奨されている。ディープな課外活動とかディープな学問とか、まあディープなスポーツとか色々。

もともとナチュラルに抽象化して考える頭を持ってる人々(例:偏食王)なら、この部分を言語化することもなく「コンサルのお仕事、毎日頭たくさん使えて楽しいな♪」って感じなんだろうけど、私のように短期的なビジネス修行だと割りきって潜り込もうとしている不逞な輩は、ライアン君のアドバイスを重く受け止めて置く必要があるなと腹落ち。

「ではどうすればいい?私は一応御社に入ってバリューを出す経験をしてみたい」

それについても、聡明な彼は非常にシンプルな答えをくれた。

「君になら別に難しくはないはず。俺も別にここは意識して鍛えたわけなので、ロジック本を読み込むことを勧める。Diamindsというのがいい」

そして、おもむろに黒板に縦に、「抽象 一般事象 細部」と書き、「抽象」と「一般事象」及び「抽象」と「細部」の間に両向き矢印を描いた。

「こういう思考の階層の上下運動を意識してするといいよ。日常的に身の回りのことでも、ニュースでも、何でも」

なるほど、筋トレみたいなものか。ライアン君には非常に感謝して、早速言われた本を購入。実はサクサク読めるのでお勧めです。

しかし、「思考レベルの上下運動」とは巧みなり。「考えるクセをつけましょう」とか言われてもピンと来ない輩にはこれくらい噛み砕いた方がいいっていうのを見透かしているかのような、ぽっと出にしては非常に練られた表現だな。

これも思えば、一般ターム(「考えること」)から、詳細かつ即行動可能な表現(「上下運動を意識しよう」)への巧みな言い換えである。前のボスにも、「常に頭のなかを言葉で埋めてみようよ」と言われたほうがしっくりきたものだが、意識してみるとだいぶ違う、というのはやってみてすぐにわかる。Actionableな表現のほうが、習慣化しやすいからだ。

社会心理学でもどっかでやったけど、「決意」を促すより「習慣」を促すほうが数百倍、結果としては楽。習慣のが行動としては短期の積み重ねだから。人の脳は非合理にできているので、短期目標がたくさんあったほうが長期目標を達成しやすい。例えば、スポーツジムに登録しても来ない人々を「健康と美しいボディのために」と説得しても無駄だったけど来る度にジムのロゴが入ったおもちゃをあげてたら(*おもちゃ自体は下らない安物)飛躍的に皆通い率が上がったとかそんな話も思い出した。

そしてこれはリーダーシップやマネジメント手法にも応用できる気がする。誰かに長期的なアドバイスをする時とか、「これについて勉強しといたほうがいいよ」ではなく「XXの本と○○の本を読み込んで、△のニュースには常に目を通し、~~について語れるようにしとけ」のほうが成果が出そうだし明らかに(短期タスクにこんな指示出してたら死ぬけど)。

(MITではビアゲームや組織論の授業などで、Coccoの歌のごとく「人は弱いものよ~そして儚いもの~♪」(あなたも含めてね☆)というメッセージを散々強調してくるので、自然とそれを許し受け入れWork aroundする術を考えるクセがこの時点でできてしまっている)

と、まあ、ケースは読んでこないしミーティングは遅刻するけど、めちゃめちゃ頭がよくて幾重にも気づきを与えてくれる上に遊びにもCostcoにも連れてってくれるライアン君はやっぱし貴重なチームメイトだと改めて認識したここ48時間でした。

ロードアイランドは絶景だけど迷うとちょっと困る


Operationのチームメイトであるライアン君が誘ってくれたので、彼の車で2時間のとこにあるロードアイランド州のニューポートに小旅行。

メンツはライアン君とその10年近い大学での親友であるリン女史(ハーバードのロースクール在学中!)。ライアン君は私が出会ったアメリカ人の中でも有数のいじり屋なので(私の黒ジョーク言っても笑わない癖などにいち早く突っ込んだし)、当然長年の付き合いであるリン女史に容赦はなく、彼女をあだ名で呼び、隙あらばいじり倒している。が、彼女も負けてはおらず「今、あんたのこと母さんに愚痴ったからもうこれからは遊びに来ちゃだめかもよ?」「ちょ、ちょっと待てーそれは誤解だ!」みたいなやり取りが微笑ましい。なんだか大学親友のMusicとの関係を思い出した。傍から見たら男女としてなんかありそうなんだけど、あるのは長年の思い出と友情と遠慮の無さで、それが楽しい。けれどライアン君はそこそこ色男でリン女史も美女なので、よく誤解されるらしい。ライアン君は大学時代からの彼女にぞっこんなのだ。

リ「人前であだ名で呼ばないで!狙ってた男の子がこいつのせいで逃げていく!」

私「確かに二人の雰囲気にはただならぬものを感じないでもない」

リ「ほら、一晴ちゃんもそう言ってるし!」

ラ「一晴め、よくも」

この遠慮のない大学生の友達みたいな雰囲気、久々でとても癒された。MBAで出会う人達は皆大人で紳士淑女で話も面白いけど、こんな雰囲気になるのはたぶん来年を待つ必要があるだろう、少なくとも。

ラ「ところで、ニューポートには岬だけでなくマンション(豪邸のこと)も結構あるから観光してくか?」

私「マンション・・・ホーンテッド・マンションか?」

ラ「(噴きながら)ホーンテッド(呪われた)かどうかは分からないが、そんなのもあんじゃないのかねえ」

私「アメリカのお化けってそういえばいつも家につくよね。引越してきた人がいつも困る、みたいな。日本のお化けはもっと多様だよ」

ラ「まじか。お化けでも文化の違いとかあんのか」

そっからなにか火がついたので、日本の夏は幽霊ものだけでテレビが占められ古代から人々は幽霊もの大好きで文化通り越して相当のビッグマーケットだということ、アメリカの映画にたまに出てくる肉弾戦のお化けではなく日本のお化けは祟り方が直接的でないため、祟られたら結構困るということ、父権的な社会で虐げられた女性が幽霊で復讐!という話がとても多くてかつポピュラーだということ(例:お岩、お菊、かさねETC)なんかを話した。

ラ「ちょっと待て、祟り方が直接的でないってどういうことだ?」

私「たとえばどれか忘れたけど、アメリカの幽霊はどっかで人を殴り倒したりしたじゃない?日本ではもっと人に取り憑いて変なことさせたり、幻覚を見せて『悪いやつが自分を殺しに来た!』って思わせて正当防衛的にその幻覚の相手を倒したと思ったら自分の新婚の妻だったオチとかそういう間接的なあれが多い」

ラ&リ「ちょwwwそれは相当に嫌な祟りだな。日本のゴースト、パネエ」

MBAで出会う人達ってこういう話をマジで面白がってくれる確率が結構高いのに気づいた。だから居心地がいいのか。

あとで本当に呪われてるぽいマンションに立ち寄ったが、ゴーストツアーは予約制らしい。残念。

Ghost

その後、秋のニューポートの海岸線をセンチメンタルになることもなく練り歩いたが、不気味なトンネルが多いのと、

美しいけど長ーーーーい海岸線。

このループから出るまでに実に2時間も歩きっぱなしでいい運動になってしまった。ライアン君は真面目に写真家なので今度もっと綺麗にとれた写真ものっけてみようと思うが。
とりあえず、この場所は暗い天気といい、海岸線といい、豪邸といい、なんかとてもいろんな意味でUKなのだなと言ったら2人にも納得してもらえた。

帰り道は渋滞に巻き込まれた勢いで渡る橋を間違え、ボストンの人がいない工業地帯に迷い込んで「WE BUY SCRAP METALS!!」とかペンキで書いてあるプレハブが並ぶ舗装されてない道に乗り上げて我々は本当に帰れるのかと一瞬だけ心配になったが無事事なきを得た。

さて、そこそこ休息もできたし、これからまた宿題。。。

連休のやることリスト及び課外活動について


朝からさくさく片付けられるものは片付けたい。

勉強系
1. DMDの宿題
2. Economicsの宿題
3. Operationの宿題とthe GOALを読むこと。
4. シケタイ委員長として過去問の研究。

プロジェクト及びクラブ
1. 某新星スタートアップの社長に提示されたリサーチのスコープをつめる。
2. Policy Forumのメンバーの顔合わせ(出来ればの話。連休はいなくなってる人もいるしなあ)

その他生活環境系
1. 食料買い出しと日本人グループで独身パーティ
2. ロードアイランドへちょこっとロードトリップ(かもしれない)

そんなもんかな。

四連休とEMとルーク家と。


これから四連休なのだ。久々に一息つけてブログも書ける。最高。

散々愚痴をこぼしまくっていたEM trackだが、シリコンバレーの某超期待されているスタートアップ(なんかVCとかの金がわんさと入ってる)の創業者がなんとボストンまで来てくれて初のミーティングをしたんだが、これがまたすごい。具体的なプロジェクト内容はなんと極秘!とか言われたんだが(このEM trackのコンサルプロジェクトは皆そうなのだ。書けないのが実に残念!)、とりあえずシリコンバレーという場所のコンテクストを理解するには最適のプロジェクトだってのは理解した。素晴らしい。Linked inショック以来、Techが頭の中でかなり太炎を起こしているのでこの勢いで燃やしていこう。

その後、友だちの家でロブスターを食し、その足でルーク家での飲みに向かったんだが、ルーク氏が5歳の時からアントレだったとかいう可愛い話をルーク奥から聞いたり。なんでも、五歳児らしくお絵かきしたあと、親戚一族が集まった時自分の作品をオークションにかけていたらしい。てきとーにおじさんとかが1ドルでどう?なんて言おうものなら、「えー、たった1ドル?」と可愛く交渉していたとか。まじどんな五歳児なんだと。

ワイン飲みまくったあとに、奥も交えて結構語ったんだが、

ルーク氏「しかし、MBAではものすごく賢い人達にものすごい頻度で出会ってるんだけれど、どうして皆ほとんど投資銀行やコンサルみたいな職業に、就きたくもないのに就こうとものすごい努力するのかな。『前の職場よりマシだろう』って理由だけで。投資銀行の頂点に行っても百万ドルくらいでしょ?それこそすごい競争を勝ち抜いて。僕の知ってる田舎金持ちはその半分も努力してないのに3百万ドルくらいは軽く稼いでるというのにさぁ」

私「あのさ、人って基本的にそういう大事な意思決定に限ってあまり合理的でないし、頭よくても悪くても『前よりマシ』でものを決める習性を知らないとは言わせないぜ。ひとつのMiseryから抜けだすために別のMiseryに飛び込む人間なんてIQレベルに関わらずいくらでもいる。生家で虐待された娘が虐待癖のあるだめんずを捕まえる傾向があるのと実は同じ原理かもしれんぞ」

MITのMBAなんか行ってても、自分の人生は自分のもの!という強い実感(認識ではなく実感)がある人間はそうそういない。

あ、でもライアン君はコンサル出身だけど戻らずに起業する気満々だなそういえば。ルーク氏と話があうタイプだとは到底思えないが今度どうしてその道を選ぶのか聞いてみようっと。

プレゼンの極意とMCC始動


季節の変わり目で一昨日から喉が痛かったんだが、アドビルと漢方飲んでたら治った。アドビル(Advil)とはイブプロフェンのことで、アメリカでたぶんいちばん一般的な痛み止め。でも酒と混ぜても支障ないし、ちゃんと効くし、ジェネリックを買えば安いし、空腹で飲んでも腹にこないので、非常に助かる。消炎鎮痛剤なので何処か痛いときは見境なく飲むことにしている。お勧めです。ちなみにこの時期のボストンは気温が15~20度。秋なんだけどたまに不意打ちで8度とかになるんだな。やめてほしい。

昨日はコミュニケーションの授業で「パワポのスライドで字だらけ、図表だらけ、プレゼン者は読んでるだけ」みたいなのはクズだよな!という趣旨の話をした。

実際に、チームで「MIT Sloanのサマーインターン内定率と、サマーインターン月収統計と、ロケーション」みたいなデータをずらっと渡されて、「これでSloan志望者に、『うちの学校はこんなに就活の心配しなくていいのよ』というメッセージを伝えるプレゼンを作れ」ときた。

そこでほかチームが「まあ一応、内定率と人数をちゃんと記したスライド一枚と、業界別パイチャートは必要だよね」とかやってる時に、ルーク氏はおもむろにこんなスライドを手元のMacで作成。

ちょwww腹筋崩壊させる気かと。

最後の業界別で、多岐にわたる業界に属する事業会社(マイクロソフトなど)でインターンした37%の人々のことを「その他」と表現するつもりだったんだが、いまいちパンチがない。でも、業界別でパイチャートなんか作るとメッセージが曖昧になる。「じゃ、コンサルと投資銀行が6割以上占めるのをちょっと皮肉って、事業会社は『Real Companies』と呼ぶことにしよう☆」

真面目なメンハズちゃんは最後まで反対していたが、こんな楽しいネタをそこに投げない手はないので決行。

プレゼンはうちのチームが当然一番目立ち(他のチームは業界別パイチャートを作っていた)、どうしてそういう発想になる!と突っ込まれた。もちろん彼は涼しい顔で、「こういう時は皆と真逆の方向に行くといい」とまた言い残して立ち去った。

Parsimoniousも極まれり、である。Parsimoniousとは何か?英語の学術的な用語で、「表現をする時、字数を極限までケチる」という意味で、理系などでは推奨されている。中国語だと、「惜字如金」みたいな感じ。ルーク氏はかなりこの原理で生きている。例えば私が書いたレポートなんかをルーク氏に編集させると字数が半分くらいになって返ってくる。くどい言い回しは全部簡素に書き換えられて。彼は言葉の上でもそうだ。無駄なことは滅多に言わず、必要最低字数で言いたいことを言っている気がする。決して無口ではないのだけれど。

夜はコンサル部のキックオフイベント。ケース面接も大事だけどBehavioralと呼ばれる普通の面接もすごい大事で、ケースを中度に失敗してもBehavioralが良ければ内定の可能性があったりするのに対し、逆の可能性は低いらしい。意外だ。「これじゃいくら頭よくてもクライアント相手はさせられねえわな」ということらしく。

その後、クラスの人気者のお誕生日パーティへ直行。まだ火曜日なので、ハードコアなパーティ野郎しか集まらず、男女比が40:3みたいなおかしな感じになったが。
私は宿題をパーティより優先させる考えが気に喰わんので、これからもこういう方針で行こう。

Techに惹かれる今日この頃


めちゃくちゃ取り急ぎで。

EM trackのコンサルプロジェクトが決まった。なんと、シリコンバレーの結構有名なスタートアップ(今は大きい気がするが)のストラテジーを本気で考えるプロジェクト。3ヶ月で急造チームでどれだけできるか実はわからないんだけれどシリコンバレーの会社の中身をすごく覗いてみたいので今からわくわく。学校に来る前は「そんなんコード書けたりするヲタがやるもんでしょ」とあまり興味なかったはずなんだが、この1ヶ月で視点がものすごく変わった。Techは面白い。

そのノリで今日はLinked Inのリクルーティング説明会にも参加。同じ時間帯でゴールドマン・サックスがプレゼンをしていたらしいが、LinkedInで見かけたOperationクラスメイトでTFA出身のベン君に

「ゴールドマンでなくこっちに来るっていうあたりにキャラが出てるな」

なんて可笑しそうに言われたが、私はむしろこのご時世に投資銀行に入ろうとする方が物好きに思えるんだな。いやその、ファイナンス大好き人間ならまだしも「みんなやってるし・・・」くらいのモチベなら絶対もっと楽しいことある気がするよ。

正直下調べもしてなくて2008年くらいからテキトーに使ってるLinkedinがどんな会社なのか知りたくて興味本位で参加したのでプレゼン開始前から特に会社の人と積極的に話す気分でもなくベン君とだべっていたら、なんかこの子は面白いと気づいた。彼は金髪の可愛らしい25歳なんだが、カリフォルニアで教師(TFA)をやっていた際、

- 金がなかったので誰かの船の上に住んでいた。
- 暇さえあればおどろおどろしい韓国映画(オールド・ボーイとか)を鑑賞しまくっていてそれをCOOLだと思っていた。

らしく、消臭力の歌ってる男の子を大きくしたような見た目からは想像つかないのがいい。今度ほんとにおどろおどろしい韓国映画見ようぜってことで決着。

Linkedinも、楽しそう。知らない人のためにひとことで説明すると、Facebookのキャリア版みたいなやつなんだが、採用側からキャッシュがいつも入るので成長が著しく、去年は収益成長率が94%と、アップルやグーグルを大きく抜いてTech業界では1位。今や世界に26ものオフィスを広げ、先日ドバイのを開いたばかり。常に人が足りておらず、「これ担当の人いないの?」って誰かに聞くと「じゃお前やれ」と返される世界。これから中国オフィスを開く予定で、東京にもオフィスあるんだけどどうやって収益につなげていくか今も考え中なんだとか。閉塞感漂う~とか常に形容されている日本の就活マーケットに風穴開けるとか面白そうだし、そんな急成長会社なら移転価格ポリシーとかも興味あるな…って言ったら、セールスのお姉さんが、

「ああそういうところ考える人たち超人足りてないから応募して!」と言われたw

とにかくフラットな世界とやりたいことなんでもやれる環境と、確実な収益モデルの組み合わせが面白そうなので応募決定。

Education Clubでは教育ビズのビジコン主催が決定。実行委員としてスポンサー集めたりを担当することにした。シリコンバレー起業家の友人である久保渓氏によると、教育系のTechビジネスも最近なんだか熱いらしい。

一学期は普通に勉強してコンサル就活だけしてりゃいいか、なんて思っていたのが何万光年前のように感じられるよ・・・。

Club活動が予想に反して盛り上がっているのと、そう、C-Function!!


私が参加している出し物では、和っぽい!ということで陰陽座の『甲賀忍法帖』がテーマソングに。普通に嬉しい。

一昨夜はJapanese C-functionで死ぬほどはじけてきた. C-Function自体はMIT Sloanで隔週木曜に開催されるテーマベースのパーティ。(80年代コスパーティとか)Japaneseはもちろん、日本をテーマとしたかなりの何でもありパーティなんだが、これのためにClass of 2014の十数名はMITに行くと決めた瞬間から、つまり5-7月くらいから集まってブレストし、企画し、練習し、クリエイトし、と相当気合の入ったイベントである。それも無理はなく、日本テーマのC-functionは代々、異文化系のThemeの中では一番クオリティがよく集客数も多く食べ物も美味しく出し物も面白く・・・と評判なのである。

Lilacさんのとこにもそこらはさんざん書いてあって受験期からファクトとしては知っていたが、クラスメイトの中でも、

C-Function? Japanese’s one is the best!

という情報が2年生から早くも伝わってたらしく、月曜に私が和装でクラスを練り歩いて「みんな来てね♥」とやってたときも、

Of course we will!

という返事が大多数。これは行く事自体をプロモするというよりかは、今週だから時間間違えないでねっていうプロモに近いのではないだろうかと軽く悩んでみた。

出し物について言うと、クラスメイトは皆すごく凝ったダンスや各国のクラスメイトに日本文化を伝えるドタバタを考案して、高校の盛り上がってる部活の文化祭みたいなノリで高い完成度のパフォーマンスを用意していたんだが、私はというと、日本のビジュアルバンド(Sound Horizon, Ali Project,陰陽座など)は好きだがサブではないポップカルチャーには疎く、宴会芸や結婚式の余興みたいなノリも経験がなくピンとこなかったので、私なりのバリューはないかなと、ちょっと変わった方向に突っ込んでみた―

実は私は未だ一輪車に乗れるのだ。

7歳くらいから品川区の今はない学童保育に行っていた時期、その頃はそんなにまじめに勉強していたわけでもなく子供らしく暇を持て余していたので、女子の間で人気の一輪車に暇さえあれば挑戦していた。思い出せば最初の2週間くらいは転び過ぎてひざ下がアザだらけになったもんだが、子供らしく身軽だったのでLearning curveを突破してしまえば案外スイスイ乗れて、8歳からは2mくらいある高い一輪車も乗るようになって、学童系の出し物ではとことん一輪車で『ロマンスの神様』にあわせて演技していた気がする。そう、私にとって一輪車は幼年期のRoutineだった。

もちろんアメリカでは小さい子供が一輪車に乗るような習慣はない。一輪車そのものも、サーカスなんかで見られるか見られないかくらいだ。E-bayでは$59で売っていたけれど、買う人はどんだけいるんだろう・・・と悩んでしまう。

で、買って取り寄せて練習してみたんだが、ウン年ぶりなのになぜか乗れる。もともと直線、回転(スピンでは断じてない!)、アイドリング、バックみたいな中級レベルの技しかできなかったので(本当は片足アイドリング、サドル乗り、曲線バックなどが出来たら最高なんだが)、演技と演技の間で「次はこれだよ」という看板を持って一輪車で登場し、ついでに日本刀のおもちゃや扇子を振り回したりして観客の間を持たせる役に。

当日で驚いたのは、非日本人のInvolvement度合い。もちろん企画ブレスト練習は日本人クラブらしく日本の常識で進める必要があったんだが(そもそも日本人と韓国人以外で2ヶ月もこれにコミットできる人はいないし)、ステージでは一方的な出し物だけでなく、一般クラスメイトの参加度合いが結構高かった。

― ファッションショーでは開催1週間前に募集したクラスメイトに浴衣やセーラー服や氣志團コスや侍服を着せて歩きまわらせるだけかと思ってたら、「浴衣姿の盆踊り」「かわいい女子高生二人をナンパする氣志團男二人の顛末」「サムライが複数斬り合ってるところにさすらいの浪人登場」のようにストーリー性と娯楽性の高い仕上がりになっていて、しかも開催2時間前に集まってきたクラスメイトがリハ一回やっただけなのに、ノリノリで完璧に実行。

― Ocean対抗、早食いコンテストではうどん十玉を完璧に飲み込んだ者勝ちなんだが、募集が1週間前にも関わらず、私のOceanの元海兵隊でガタイがよく目付きの鋭い兄ちゃんが気合十分で参加し(募集メール流して2時間でw)タッチの差で優勝できなかったがOcean対抗なのもあり、観客は大盛り上がり。

― 最後のダンスでは人脈の広いクラスメイトがCCCなどで知り合ったラテン系やアジア系のノリがいい人達を集めまくってステージでは日本人と入り乱れて大盛り上がり。こちらも直前にリハを一度やっただけ。

最終的に出し物はすべて成功し、私も一輪車で転ぶことなく、来てくれたクラスメイトにも2年生にも「それどうやって乗るんだ教えてくれ!てかクラブ作ってくれ!」と言われたり他Oceanの人々にも顔が知れ渡ったり、日本人同士でも文化祭直後特有の達成感を共有できて(私は本当にあまり貢献していなくて申し訳ない限りなんだが)めでたしめでたし。ちょうど就活前だしね。

Core Teamの人々も、普段そんなに大騒ぎキャラはジーコ氏くらいしかいなかったのに、翌朝会ってみたら大興奮。食にうるさいルーク氏も「出し物楽しかったし(ていうか一晴すごいねw)寿司も美味しかった!」と絶賛。唯一のフィードバックは、「ビールだけじゃなくてワインも欲しかったな・・・」

ルーク氏は前にも書いた通り、麦すべてに含まれるグルテンのアレルギー(他は日本でわざわざ表示されているアレルゲンすべてだめ)なので、ビールが飲めない。ただ、アルコールはダメではないのでワインとか日本酒、芋焼酎などは普通に好き。「とてもとても楽しかったのには変わりはないんだけど、あんな盛り上がるイベントはちょっと酒が欲しかったかもしれない。次回に期待しとくよ」と言われた。Diversityが多い環境ほど、こういうことに気を遣う機会が多い。クラスメイト400人強の中にグルテンアレルギーは少なくとも2,3人いて、肉どころか卵と牛乳がダメなVeganもそれくらいいて、Kosherでカニカマなどが食せないのもいて、パーティを企画するのも一大事なのだ。一方、魚がのってる寿司って、実は案外いろんな人にSAFEだというのが意外な経験知。

話題変わってClub活動。コンサル部だけで一学期潰れる予定だったんだが、せっかくMBAなんだから気持ちに任せて好きなことに顔を突っ込んでみようといろいろ手を出していたらとんでもないことに:

1. Policy Forum Asian Affair Director–政策ディベートとかやることに。私はしがないブロガーってだけなのに・・・。このオフィサーは選挙ではなくApplication制で、私がアジアでAll over the placeなので選ばれたんだと思う。でも密かに楽しみ。

2. Education Club Tech Case Contest実行委員–教育ビジネスに特化したテクノロジーベースのビジネスコンテスト主催。Haasの先輩が似たようなことをやっていたので興味津々に活動覗いてみたら教育ベンチャーを本気で運営していたクラスメイトも参加していて私は彼女に相当興味があるので(教育XコンサルXスタートアップという組み合わせの可能性を探るという意味で)一緒のチームで動くことに。私の内側の今までなかったはずのスタートアップ熱に火をつけたのは間違いなくルーク氏だが、方向性の参考に決めているのはこのY嬢である。

これだけで週8時間くらい潰れそうだが、ここで挑戦しないとまたつまんない人生になりそうなので頑張ります。

Policy Forum–Director of Asian Affairs…ちょ、ええ!?


課題にC-functionにEM trackに飲みに、全く息をつく暇がないが、朝からびっくりなこと。

Policy ForumのAsian Affairs Policy Directorになってしまった!!!

『トーマの心臓』に出てきそうな兄ちゃんがスピーチしてたってだけで軽い気持ちでいろいろ申し込んだだけなのに・・・。

「あんまりたいした仕事量ではないよw」

とは言われるんだけど、ほんとかな。

がんばろう。とりあえず行けるところまで行ってみよう。

そろそろ慣れがKick inしてきた気がする。


気がついたらまた間隔が空いてしまった。ものすごく書きたいことも溜まっているのにどうしたことか。

月曜日は私には珍しくスムーズで、C-functionのプロモのために和服を着てコア授業を練り歩き「みんな来てね♥」とこっぱずかしい宣伝をした上にCold call(いきなり当てられること。MITでは多い)された以外は極めて日常的。この政治的環境で和装して公衆面前で出歩くのは一昔前の私なら戸惑うところだろうが、MITという環境のせいか、ここ数年の価値観の変化のせいか、心情的にはまったく気にならなかった。アイデンティティに行動を規制されるのは、今の私にとっては「らしくない」のかもしれない。

Levi教授のOperationにも同じ格好で出席し、チームメイト①のライアン君にもクラスのよう知らん人々にも「なにそのパーティ、絶対いく!」と気の良い返事をもらい、たまたました発言もSpot onで話を進めるきっかけになったり安心したり。Electiveは2年生もいるしクラスに居る人の大部分もよく知らないからコアより発言しにくい印象があったんだが、こういうのは基本的に慣れなんだと納得。

そして、構成人数が開始当初の半分以下に縮んでしまったEM Trackでは実はものすごくExcitingなコンサルプロジェクト(ざっと挙げるだけでもGoogle、P&G、Phillips、Mazudaなど)がたくさん並んでいてそこは楽しみなんだけど月曜の4時-8時まで拘束なのがなんだかなぁ・・・。

慣れてきたところで、そろそろ就活が始まるはず。Sloan生に安息はありえない。