KIPP創設者の大事なインスピレーションになりつつ、最終的には袂を分かった、アメリカの超カリスマ教師。
ロサンゼルスの一角の銃器、麻薬、暴力がはびこる超劣悪学区で英語も満足に喋れん子供を相手に奮闘し、彼の教え子達は全国試験では上位1%の成績を収め、最高学府へ進学し、シェイクスピアを演じる事ができるという。
そんな彼のスピーチなんだが、短い言葉に内容と思想がぎっしり、ユーモアたっぷりで非常に楽しい。そして、力強い。
以下、「六段階のモラル観念」
蛇足かもしれないが、私が特に面白いと思った箇所を解説しよう。
1段階目は、「(正しいことを為すのは)面倒事を避けるため」
2段階目は、「報酬を得るため」
3段階目は、「誰かを喜ばせるため」
4段階目は、「きまりを守るため」
5段階目は、「他人を気遣うため」
6段階目は、「己が決めた原則に従うため」
6段階目に達するのは用意ではないが、彼は歴史文学などの事例を通し、6段階目の思考をするケースを沢山与えているという。
それは非常に素晴らしいのだが、4段階目に対する批判が秀逸すぎて噴いた。以下、意訳。
「きまり、ルールだから」というモラル・コードは別に間違いではないけれど、でもそれが教育者としての至高の価値観なわけはないよね。だって、まずおかしいじゃない。例えば、僕が赤信号を渡らないのは、それが法律だからではなく、車に撥ねられて死にたくないからでしょ?あとさ、歴史を振り返っても、僕らが尊敬する偉人たちの多くは、ルール破りだ。キング牧師然り、トマス・ジェファーソン然り。恐れ多くもイエス・キリストなんか、もうそりゃ数えきれないほど破ってる。なので、当然ながら、これだけでは足りない。
2個目のスピーチは、彼の教室内の経済システムについて。これも死ぬほど面白いのでお勧め。こんな先生欲しかったなぁ。
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