オハイオにある偏食王の実家に向かう、10時間の旅!
どうなることかと思ったが、道連れのいる旅はそれなりに楽しい。荷物でぎゅうぎゅう詰めの車に乗り込んで、お菓子を買い込んで、エンドレスにノリのいい音楽を聴きながら(クラシックなどは運転者に拒否されてしまったが)、ジャンクなファーストフードを食しながら漫然と将来のことなんかを語らう絶好の機会となってしまった。
相変わらず、将来子供ができたらボーディングスクールが金の無駄かどうかっていう議論から入り、Duke大学がなぜ人種的文化的に多様でありながら、激しく分断されているのか、将来どんな学校になっているだろうかなんて話にも発展。あと、子供が女の子だったら女の子特有の世界というやつが大、大、大の苦手の私は友達同士の悩みなんか相談されても「拳で解決しな」なんてHorribleなアドバイスしか出来なさそうだと本気で一瞬へこんだんだが、よく考えてみたら、
義姉(予定)がいるではないか!Teach for Americaで教えている偏食王の兄嫁(予定)はDuke卒頭脳明晰かつ姉御肌の洒落が効きまくっている相当な素敵女性で、自身も姉妹持ちなので、そんなことがあったらがっつり頼ろうと決めた。
この前婚約の報告をした時も、「これでうちらSISTERSだよねわーい!」と抱き合った記憶が新しく、筋金入りの一人っ子な私は義理とはいえ兄とか姉とかができるんだと無邪気に泣くほど嬉しい。
そんな中で、衝撃的(?)事実が。
偏食王は、子供の頃、オハイオにいながらカナダ並にフランス語とバイリンガル教育を施す(イマージョンかな?)私立小学校に入れられることを検討されていたのだが、なにせその学校が小学校しかないため、最後の最後になって「中学から地元公立に編入だと友達と離れ離れで可哀想だから」とママンが考えなおしたらしい。
それを聞いて、子供の頃引越しを繰り返したけどその点は一度たりとも心配されたことがない私はひたすら「もったいない。行っていたら今頃フランス語ペラペラだったのに」と思ったが、親が子供の交友関係にめちゃめちゃ気を遣うのはこちらでは結構普通のことらしい。前に米人のボスが「中国とかで2年くらい働きたいなあ」とぼやいていたのを、「行けばいいじゃないですか」と言ったらまっ先に「いやでも子供が友達と離れ離れになると泣くしなあ…」と躊躇する第一事由に挙げていたくらいだし。
別に子供なんだから友達なんか行く先々でテキトーに作ればいいではないかと言ったら、やはりミドルクラス家持ちの郊外学区では人の移動がそこまで激しくなく、子供も幼稚園から高校卒業まで全く同じメンバーで持ち上がりなので鋼鉄のような絆の幼馴染グループができ、そこに思春期あたりから潜り込むのは至難なんだそうだ。それでは幼稚園から高校まで、自分の親と同じような家を同じような土地に建てた同じような人々の子供としか接触なくてしょーもないではないかと思ったのだが、少なくとも偏食王の故郷では人種的多様性がなくもない状態だったらしい。
私「へえ、じゃ白人ばかりの友達グループじゃなかったんだ」
偏食王「そりゃ違うさ。インド系と中国系の子とも仲良かったよ」
私「それは多様性っていうのと違う…!!!!つうか何そのIT企業の中身みたいなのw」
なんてツッコミも虚しく、旅の終了後に息を付く暇もなく偏食王の地元にいる小学四年生からの親友グループ(アイリッシュとインド系w)のパーティに繰り出し6時起きの疲労体を引きずってダーツバーで深夜2時まで騒いでいたのはさっきまでの話。
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