心理学専攻として脳科学をちょこっとかじった者として、そして現在進行形で軽度のカフェイン依存(烏龍茶ときどきコーヒー)を持つ者として、こういうのはやっぱりどきっとさせられてしまう。
なぜって、ドーピング大好きだからさ。
あれはたしか、大学一年の、異常心理学のディスカッション。
はぁばどの医学教授が怒りをこめて書いたアンチSSRI乱処方の文章を読まされた。うつ病でもなくちょっと不安定になってるだけでゾロフトを処方され、医療保険切れでやめざるを得ず、離脱症状に苦しんだお嬢さんの話だったかと思う。
ちなみに、うつ症状(病、じゃなくて症状ね)に最も効くといわれている治療法は、現時点ではSSRIと行動認知療法という面倒なセラピーの組み合わせ。効く順番にクスリだけ、セラピーだけと続く。セラピーだけというのは明らかな効果が確認されているため、クスリに抵抗のある人にとってはacceptableな選択肢である。(このパターンはADHDにも共通する)
で、討論の中で誰かが
「セラピーに行くと自分の精神的やばさを認めることになるが、薬だけだったらそんな無力感もなく治せる気がする」と言ったのが印象深かった。
さすが自己実現バイブル。
自分自身に対しても、まわりの人間に対しても「私は問題をコントロールできてるし、私は強い」と言い続けたいあたりが、アメリカ人っぽいなぁと当時はぼんやり思ってたけど、あとになって私自身、間違いなくそのケがあることに気づいた。
競争社会向けのドーピングって考え方にどうしても抵抗をもてない。
“If that is what it takes, why not?”
あ。ベンゾはあんましよくないと思うけど。
実際、アメリカ人のADHD率は2-3%。フラタニティメンバーのADHD薬(リタリン)処方率は約50%!!!みんな徹夜論文するときにがりがりかじってるんだろうな。
そんな私がいまだカフェイン以上のドーピングを必要としないのは、生まれ持った適度ないい加減さとか、そこそこの処理能力とか、やっぱでも一番大きいのは身近や海の向こうにいる間接的精神安定剤たちの存在なのだろう。相変わらず、感謝してます。
ところで、私とドーピングディベートしたい人、募集中です。
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