映画『Juno』(ジュノ)が好きな件。

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映画『Juno』(ジュノ)が好きな件。all over the place


大学時代に、親友のMusic(登場人物参照)と、衝撃の妊娠コメディ『Juno』を見た時の感想。2008年の映画だが、楽しいよ。

アメリカのティーンライフ、及び隠れた事情、そしてポップな若者言葉を覚えるのに重宝した作品でもあるので、結構思い入れ深い。

日本じゃ知名度はあまりないかもしれないが、私の周りでは大好評の 10代妊娠コメディ、『Juno』。とはいえ、このテーマだと『14歳の母』とか キンパチのあまりに有名な「歩君」の話しか脳裏に浮かばないわけで 『コメディだと!?暗いに決まってらぁ』という直感にしたがってあまり乗り気じゃなかったのだ。

が!

あまりに友人どもが大絶賛するため、こりゃ観ないと話しについていけんわと 小学生並みの気持ちで、昨日の夜やっとこさMusicと観に行ったわけだ。

16歳ギター狂いのヴィレバン系(?)女子高生のJunoが、同級生ギター仲間の男と 恋人というよりは「ダチ」の延長線みたいな感じで関係を持った結果、孕んじまって さあ大変。真っ先に堕胎医に行ったものの、あまりに怪しげな診療所なんで「やべーよ」と予定変更して結局産んで、養子に出すことにする…という筋。あれですね、ジョブスの生い立ちと同じ流れですね。

何がいいって、全編通して暗いところが一片もないのがすげぇ。
コメディだけあって、実に腹がよじれる。

独特のアメ人高校文化っていうのかな、電話の子機があほみたいなハンバーガー型だったり、部屋の壁とかロッカーが変なポスター、写真のコラージュ、ステッカー類で埋め尽くされていたり(ちなみに自分はそんな面倒なこと死んでもやらんかった、高校時代さえ)、二言目にはDude! Shiiiiit!!!な言語が飛び交っていたり…というのが意識的に表現されていて、アメ文化になじみがないせいか知らんがすごく新鮮で好感が持てた。
(そして、私はコンサバで年食ってんだな…という嬉しくない実感もw)

それとなにより、主人公Junoの魅力にノックアウトされた。
まず、妊娠が発覚して「やべ~よ~」と叫びつつユーモアを忘れず、終始おのれを哀れむことなく爽やかにというか、「おう!ヘマして腹ボテだけどサクッと切り抜ければなんとかなるよw」的な姿勢が、たまらん。
そして、何を隠そう、私はこういう 「小柄でエッジが効いてて皮肉屋で斜に構えた猫みたいな女の子」キャラにいたく燃える。萌えるといってもいいかもしれない(違)。

実際にいたら仲良くする自信はないが、ほほえましくて撫でたくなるんだよな。
オスカー主演女優賞にノミネートされただけあって、エレンペイジはそんな飾らない素敵キャラをかなり魅力的に演じている。一見の価値あり。

観終わって歩いて帰る途中、Musicにいろいろ文化的な質問をぶつけてみた。
冒頭でも述べたようにアメ高校文化がかなり濃いこの作品をさらに楽しむために役立てればと思い、QA方式で載せてみる。

私「やばいな、Junoかっけーよ」
M「いやぁ正直、お前がそこまで気に入るとは思ってなかった」

私「けど、あのハンバーガー電話はちょっとアホらしいんだが」
M「なに?別にかわいいじゃないか」
私「いや、子供は好きかもしれんけどさ、どこの親が『あ~、あの電話ハンバーガーだぁw買って~』って言われて家の電話をハンバーガーにしちゃうんだよ」
M「そいつは誤解だ。ほら、アメ人の家は普通、各部屋に子機があってだな、子供部屋の子機は契約時にたいてい自分で選ばせてもらえるんだよ」
私「あ、なーる。じゃ、ジャパニーズ高校生の携帯みたいな裁量権があるわけね」
M「なに!?ジャパニーズ高校生は携帯でそんな好き勝手できんのか!高いのに」
私「…おう」

私「それとさ、正直十代で腹ボテになるのがあんな気楽なことかね?」
M「いや…それはあの子が強かっただけで実際は大変だろ」
私「そうじゃなくて、学校とかでもっとシステム的なトラブルがあるかなと」
M「ああ、だって妊娠出産は人の基本的権利だろ?」
私「まぁ。アジアの感覚だともっと困ったことになりそーなんだが」
M「ないない。それにだ。あれは公立高校だろ?定義的に公立高校ってのは納税者のための『公共サービス』として回ってるから、『腹ボテだから学校来るな』とは口が裂けても言えないわけさ。腹が邪魔な以外は誰に迷惑をかけてるわけでもなし」
私「なーるほど。でも、bad influenceみたいな文句は出ないの?」
M「…他にそういうのはあふれてるから、あんま気に留められないかな、うん」

私「あの毒毒しいポスターもかっけーのだが、私は死んでもやらんね」
M「See! I told you, you are OLD.」
私「だまれ。でも、あんたは何貼ってたのさ、壁に?」
M「あててみな」
私「科学オタク系の何かでしょ」
M「…よくわかったな」

私「それと、あんたも高校時代、あんなしゃべり方してたの?」
M「おう。Dudeとかはよく言うね」
私「なんかさ、聞いてるとほんとに自分が歳食ってる気がするんだよね」
M「…現実の世界にようこそ」
私「このやろ」
(以下自粛)

(Musicの高校はちなみに郊外にある名門公立。米では同水準所得者が固まって同じ学区に住むため、公立学校のレベルも地域の所得水準=地方税の額によって著しく左右されるため、名門とかがつく…らしい。もちろん関係なく腹ボテはいたらしいがw)

ほかにもさりげなく可笑しすぎて語りたくなるとこ満載なので、DVDでもみんな観ようそして語ろう。

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