独断と偏見に満ちた米国事情~食生活編プロローグ

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先日、偏食王がにやにやしながら、勝ち誇って宣言した。

「一晴は、いつも僕のことを偏食王(King of the Picky Eaters)だなんて呼んでブログでネタにしていじくりまわしてるな。はっきり言わせてもらおう。偏食王の名は返上する!」

「お、なんですと。トマト食べられるようになったの?」

「いや、今回の仕事のメンバーが、3人とも僕より偏食だから(キリッ)」

そんなことがあり得るのか?

偏食王は、私が今まで出会った大人の中で、最悪の偏食である。

なにも、食感が大事ということらしく、Squishy=「噛んだ途端潰れる」タイプのあらゆる食材がアウトなのだ。ここで、ピーマン以外のナス科夏野菜全滅。生きゅうり以外の瓜系も全滅。調理した後に柔らかいのもダメ。じゃがいもに至っては、カリカリに揚げた場合のみセーフ。豚肉はベーコンなど、味付けが豚っぽくない場合以外ダメ。

つうか、日本風カレーと肉じゃがと豚汁の材料全部嫌いってどんだけ料理しづらいんだと。
(付き合って約3年、しゃきしゃき野菜使用料理のレパートリーだけ無駄に増えたよ・・・)

そんな彼より偏食って、どんなレベルなのか?

曰く、1人目は「アメリカの五歳児の好物しか食べない」=野菜は全滅、常食はフライドチキン、ハンバーガーのレタストマト抜き、ホットドッグ、及び飴とグミ。さぞかし不健康とおもいきや、ムキムキのマッチョで、足りない栄養素はビタミン剤で補うらしい。

2人目は「ド肉食」=こちらも野菜は全滅。とにかく野菜嫌い。植物性のものはリンゴしか食べないのだが、肉そのものの好みについては、「1人目より大人」らしい・・・。

3人目は「ベジタリアン」=こちらは野菜しか食べないのだから極端だ(卵、乳はOKだが)。菜食主義はいろんな事情や主義主張(e.g., 宗教、動物愛護、地球環境改善…etc)の結果であることが多いので一概に「偏食」とは言えないじゃないか、と偏食王に言ったら「でも、豚肉食べられないじゃん。僕は食べられるじゃん(一応)」という理屈らしい・・・。

ベジタリアンはともかく、最初の2人はどういう育てられ方したらこうなるんだ?

驚くべきことに(?)、アメリカではあらゆる所で、こういう手合いが珍しくないということも知った。

「高所得者ほど健康志向で、知識もあるので食生活も健康的。その逆はジャンクフードしか手に入らず、肥満の危険が」という、アメリカ内外に知られた一般認識だけでは片付けられない何かを感じたので(最初の2人も含めて高所得者の枠に入る)、自らの経験を踏まえ、独断と偏見に満ちた米国食生活シリーズを綴って行こうと思う。

私は、MBA終了後も米国にとどまり、普通に家買って子供産んで育てて行こうと考えている分、食に関するアメリカ文化全般の価値観のズレには結構敏感になってしまう。このシリーズは、国際結婚、及び米国での長期滞在、及び次世代の教育を視野に入れている人にとって、ちょこっとだけ参考になるかもしれない。

(さっきの続き)
偏「ほらね、僕は一応、好きな野菜は積極的に食べるし、健康に気を使って赤肉は控えてターキーばっかし食べてるし・・・」

私「でもさ、あなたの偏食自体は改善されず、相対的にKingじゃないって言うのならPrinceとかにするよ?偏食王子とかのが超絶カッコ悪いと思うけど」

偏「・・・うう」

というわけで、ここでは偏食王の称号は続行させときます♪

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