MBA受験実況 其の三

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先週、Kelloggから不合格通知。普通に予想通りだったので私はよかったんだが、偏食王はWL(補欠)になってちょっぴり落ち込んでいた。

無理もない。12月にHarvardを仲良く落ちて以来、私は一足先に1Rで出していたMITに合格したものの、彼は不安な気持ちを抑えながら前向きに頑張り、つい先々週まで全国飛び回って面接を頑張り、ようやく最後の面接終わって一息ついたと思ったら、届いた最初のニュースが朗報とは言い難いものだったから。

「全部落ちてたらどうしようか。さすがに面目が立たないよ」

無理もない。彼の会社の社費派遣は、Harvardの合格率が60%なのだ。たまにMBAを2年越しで受ける人間がいないでもないが、どこかサクっと合格するようなスマートさを無言で要求されているようなプレッシャーは常に抱えている。

「別にいいじゃん。そしたらボストンで一緒に住んで、もっかいHarvardに挑戦すれば」

言ってみてから、そんなのもいいなーなんて無責任に思ってしまった。彼も、全落ちなんて真っ暗な前提の未来なのに、一瞬はまんざらでもなさそうだった。格好よくはないが、幸せそうだ。そんな妄想も甚だしい、今日の昼下がり、

偏食王が、Stanford MBAに合格した!

実にめでたい。心の底から祝福したい。偏食王よ、あなたは偉い。

けど、同時に私は複雑だ。そして悔しい。複雑なのは、アメリカ大陸横断遠距離恋愛の可能性がめちゃめちゃ強まったこと。バークレーが補欠だが、どうなるのかなぁ…。

悔しい理由は、私が門前払いを食ったStanfordに彼が受かったことじゃない(もともと住む世界全然違うし≒競合ではない)。

恋人という、最も近くにいて信頼・理解し合う存在であるにも関わらず、私は偏食王がStanford受かるとは正直思ってなかったってとこだ。まぁ、合格率7%の、入る難しさ(及びクオリティでもたぶん)世界最高峰のMBAではあるけれど、もろもろに気の早い私が思い描いていた未来に、偏食王が本当にStanford行っちゃうというシナリオは想定されていなかった。完全に戦略ミスだ。私は悔しい。

たぶん、彼はStanfordに行くだろう。
そうしたら私は、前向きに応援してあげるしかない。

嗚呼、向こう一ヶ月は人生がいろいろ動きそうで、楽しみだけど恐ろしい。

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