ただの思いつきで『フランダースの犬』

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ただの思いつきで『フランダースの犬』all over the place


日本で大人気の『フランダースの犬』。

「もう疲れたよ、パトラッシュ…」って、疲労しているけど、笑いが欲しい、あるいは自嘲的な折につぶやきたくなる名言を残してくれた、あれ。

あれ、名作ってことになってるけどさぁ。

至極厭世的な童話よね?

浅田次郎風に言えば、
「この世でいいことなんか、ひとっつもなかった」(よく、貧しい生い立ちの登場人物をこんな風に描写する)、しかしかなり感情移入-ableな主人公が物語世界すべての不幸を背負って犬と野垂れ死にする話よね?

これって、しみじみ読む泣ける話でないよな?
むしろ怒りをもって読むべきプロレタリア文学っぽくないか?
この世の中なら、『蟹工船』の次に流行るべきじゃないのか? (ネタが古いwもう流行ってないよね?)

あるいは、夢と芸術に走る若者に対し、「んなもん、金持ってなくて追いかけるなら死ぬだけだよ」と突きつけるリアルな親御さんが引き合いに出しそうな筋よね?

アメリカではちょっとあんまりなため、ハッピーエンド化されて映画化されているらしい。笑。

日本では原作より救えないアニメのおかげで、まぁ大人気なわけですが、私は第5話くらいから救えない匂いをかぎつけて、アニメ観たい盛りの7歳(くらい)だったにもかかわらず、出るたびにチャンネルを変えていた気がする。笑。

アニメでのラストシーン、主人公と犬が天使に誘われて幸せそうに昇天するあたりが印象的だが、あれはクリスチャンアニメ監督が、
「死とは結末ではなく、天国への凱旋だ」と、清いまま死んだ彼らを祝福したものらしい。

この世がこれほど不条理なのに、天国とやらが楽園であろうなんて発想、どこから来るのだろう。

…まじめにこの話が好きな方、ごめんなさいwwww

フランダースの犬 (新潮文庫)

2 Comments to "ただの思いつきで『フランダースの犬』"

  1. おん's Gravatar おん
    02/19/2012 - 12:05 PM | Permalink

    >この世がこれほど不条理なのに、天国とやらが楽園であろうなんて発想、どこから来るのだろう。
    いや、それはわかっててもいっちゃいけない(笑 (内心激しく同意しつつも)

    一方、そういう客観的な探究心を持つうちらみたいな中間インテリが、究極的には宗教性を否定することは「論理的」ではない、という結論の周辺でぴくぴくして、自分の精神構造に不幸を覚えつつ、agnosticというなんともおしゃれなヤッピーに落ち着くのではないでしょうか?

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