とは言っても、本当に憂鬱だったわけではない。素晴らしいチームメイトを得たと思っている。
今日は野外へ繰り出して、かの有名な(?)OrientationのTeam Building、つまり、必修科目の宿題を全部一緒にやることになり、その後のMBA生活でもかなり大事な人間関係の基礎となるチームメンバーのナカミとスタイルを把握するきっかけを作るあれをやった。
活動内容はリンク先(Lilac女史)と全くそっくり(過去十五年間そっくりらしい)なので繰り返す必要もないが、私のチームに限っては…
○ 口も手も早いP&G出身の姉御肌女性以外、自己主張の強いタイプが皆無。皆揃って優しく、話がわかり、聞き上手(私に関しては、自己主張強いではないかと言われそうだが主張したいことが限られているシチュエーションにおいては大人しいのだ)。姉御も別に「自分が自分が」というタイプではなく、姉御役をする機会が多くてそうなってるだけという印象。ちなみにLGOというMBAとエンジニアリングが一緒に取れるプログラムに属していて、「そこでのチームは皆自己主張が超強かったのになんなのこのチームはw」とびっくりしていた。
○ そのかわりノリがいい人も少なめ…かと思っていたんだが。ウォルマートのブラジル社で5年くらい働いていた筋骨隆々なお兄ちゃんは葬式の時でさえその場を明るくしようとする(らしい。ネタの一つかも)筋金入りのコメディアンでそういうの担当になってもイイヨ的なことを言っていたんだがアメ人はブラジルとはノリ自体が違う!とぼやいていた。でも、ボートを組み立てるやつでDisasterに陥っていたときにうまいこと笑わせてくれた。
○ 結構すごい人がいる。現時点で判明しているだけで、2人がPEでいい位置にあり、あとの1人は起業家で、9年間築いた数百人規模のコンサルファームを売ったばかり。
○ 韓国系アメリカ人の兄さんは学部もMITで航空系エンジニアリングを専攻し、たまたまインターンしたらリサーチ能力がありすぎてPEファームに雇われ、そのまま結構偉くなったりしたり。ファイナンスでは頼り倒そう。この人とはバスで仲良くなってMITの最初の数学では隣に座っていた15歳の子のノートを写させてもらわないといけないほど教授が速かったりしたもんだから「俺が理系では1番だぜ」の集合体である新入生のプライド崩壊が激しすぎて自殺率がすごかったりなんてダークな裏話も聞かせてもらった。実際、友達を数名自殺で亡くしているから半端無い。これは、気をつけないといけないなと私の中の妄想子育てアンテナが作動した。生まれつき聡明な子ほど「一番で当然」というやつに陥る危険性が高く、その幻想が砕かれた時のショックも強い。別に子どもや大学生に限ったことではない。『グッドウィルハンティング』の教授でさえ同じような崩壊を経験し、なんか色々壊れていたし。単純競争では勝てない人間がいるという事実を受け入れられるような教育が出来のいい子には最重要なのかも。
○ ボート組むやつは完全にDisasterousとしか表現できない結末に。みんながみんなの意見を聞き、『いいねそれやってみようか』ということを繰り返した結果、エンジニアが数名いたはずのうちのチームのボートは水につけるかつけないかの時点で崩壊。目的の大きな一部はチームの旗を向こう岸に渡すことなので最悪他チームのボートを借りられるよう交渉した後(チーム間の協力は推奨されている)持ち場に戻ったら、ボートが解体されていた…!!!
久々に自分の中で何かが壊れた気がした。
私「ちょ、ちょちょちょこれなんなのよ!?まだ10分あるんだからもう一回ダメ元でも浮かべようよ!」
韓兄さん「いやこれもう無理だからせめて解体分のポイントをもらおうかと」
私「せっかくこんなとこまで来て悔しくないの!?せめて一回くらいお願い!」
しかしもう遅かったのだ…。
その後、他チームのボートに乗って旗だけ向こう岸に渡したが、私は激しく後悔に襲われていた。こんなとこで感情的になってはだめではないかと。確かにポイントはその場の自己満足だけしか意味しないけど(何かもらえるわけではない)誰かの成功のものさしには替わりないんだから真っ向から否定するべきではなかった、と。
けれど、その後でお互いのフィードバックをする機会があったとき、「君の態度は課題に真剣に向き合っているのが伝わってきて、好印象だった」なんて言われ、なんて優しいチームメイトなんだと実感。みんながみんなの意見を聞き、『いいねそれやってみようか』というリーダーシップスタイルが必ずしも最適ではないこと状況もありけれ!ということを学び、リスクのない失敗体験とか貴重だよねと納得しあってさらに仲良くなって解散した。
彼らとのこれからが、とても楽しみである。
Leave a Reply